A先生は、更に続けます。

待合室では、

｢当院では、全て完全滅菌です。｣

と唄った、歯科クリックを見学して驚いたようです。

そのクリックでは、滅菌器(オートクレーブ）で滅菌した器具を、普通の家具にしまっていたのです。

滅菌した器具を、紫外線照射の棚に置くのも、滅菌した器具に対しては、余り感心する事が出来ません。

完全滅菌器具という物は、滅菌した紙のパックに入っております。

それをドクターが、治療のつど、滅菌手袋をした手で、破いて使う物なのです。

しかも、そのクリックでは、手袋は、滅菌手袋ではなく、普通の歯科用の安価なラテックスの手袋だったそうです。

｢日本では、感染経路不明の感染症患者が多いそうですね。｣

A先生は続けます。

｢その多くの感染経路は、一般の歯科クリックだと思います。｣

とまで、断言したのです。

そう言えば、歯科においては、口腔外科以外では、ドクターが、滅菌パックから、器具を取り出しているのを、見た事がありません。

そのくせ、治療のユニット(椅子)のボタンを、指で触らないとか。

つまり、限りなく、0に近い、

｢接触感染｣

を注意して、血液や唾液による高い確率の、

｢交差の感染｣

には、目をつぶっているようです。

｢余りにも、勉強不足で、話しにならなりません。｣

A先生は、苦い顔です。
しかも、そのような経営者から、A先生の方が、話しにならないと、言われるそうです。