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11章:No.1
私は、いつの間にかNo.1になった。
きっと水商売でNo.1になれたら、すごーく嬉しかったと思う。
けれど、風俗のNo.1は喜びの感情とは違った…。
No.1
人気No.1という意味だろうけど
私は、どうしてもこう思ってしまう…。
このお店で1番、客をとった人…。
大勢の人と交わった女…。
要は、これを知ったら私をどう思うかな…。軽蔑して嫌うんだろうね…。
彼が大好きな響き。
No.1
彼がNo.1だった月は、お祝いをするのが、私達の恒例行事だった。
お祝いは必ず家だった。外食もいいけど、要は家でお祝いしてって言ってたから。
要が大好きな物ばかり作った。彼は甘いものは好きではなかったけど、お祝いだからと思い、小さなケーキもいつも作った。
たまたま偶然
いや…これも必然だったのかな。
要がNo.1だった月に、私も初めてNo.1になった。
同じ1番。
けれど、私は誉められる事のない1番。
要の笑顔を見て、一緒に笑う。ただそれだけの事なのに、私は辛くなってきていた。
彼の笑顔が、すごく眩しく見えたんだ…
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