水商売の時に貯めていた少しの貯金。

それで私は洋のお店に通った。私はバカだと思う。あと残り少ない時間しか、洋と関わる事ができない思うと、出来る限りの事をしよう、たくさん会っておこうと思ってしまった。

仕事も始めよう。
そう思っている頃だった。


要の様子がおかしくなった。


彼は毎週、決まってアフターをする曜日があった。エースの子が来る日。


それは暗黙の了解だった。私がこうやって養ってもらえるのも、好きな物を買ってもらえるのも、彼女のおかげだから。


そんな決まった曜日に何故かアフターをせず帰ってくるようになった。


はじめは、嬉しかった。枕をしているのはわかっていたから、しなくなったのかと思ったら、安心した。


けれど、現実はそう甘くはない。


要は、枕ができなくなっただけだった。


最初は理由をつけて断っていたらしい。けれど、それが1ヶ月、2ヶ月もたてば、エースだって不機嫌にもなるし、終わりは見えていた。

エースが切れた…。


ただそれだけの事だった。


だけど、要にとっては人格さえも変えてしまう事だった…。