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31章:パパ、お誕生日おめでとう〜 (1/1)

31章:パパ、お誕生日おめでとう〜


妻が入院して、仕事と看病で毎日が壮絶な忙しさだった時、
本当に可哀想な事をしたと思うが、小学1年と2年の息子の食事がとてもおろそかだった。

ご飯だけ炊いておき、フリカケ、海苔、たまご、納豆など、子供だけでも食べれる物をなん種類か冷蔵庫に入れておいて、どうしても遅くなる日は電話して適当に食べてもらってた。

一ヶ月もたつとお互い慣れてきて、その日も

「パパ遅くなるから、先にご飯食べて」

と電話して深夜1時頃帰ったら、
二人とも起きてて

「パパ、誕生日おめでとう〜」

て。

「ケーキ作ったよー」

て。

見たら、皿にご飯をお椀でパコッと盛ったもの二つに、ジャムをコーティング。
その上に塩辛で『パパ』と書いてあり、回りも綺麗に沢庵とミカンとチョコレートで飾ってあった。
全部、残さず食べた。

今までこんな食生活をさせていたかと。
いろいろ、いろいろ衝撃で涙が止まらなかった。

今は妻も元気で、残業しない会社に転職して毎日揃って夕飯をとってます。

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ちょっと泣ける話 ©著者:メルシー

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