5章:卒業 (2/2)

嫌な事から逃げ続けて来た

傷つきたくなくて

どうしよもない現状から



現実と向き合わないで

居心地のいい場所に身を寄せて

時間が過ぎ去るのを待っていただけ



火の粉が振りかかって来たら

戦ったフリをして

後は誰かに慰めて貰う日々


人のせいにして

人を僻み妬み

言い訳ばかりして




でもあなたはとても強かった

壮絶な過去と現実背負いながら

一人戦い続け

辛い顔の一つもせず

決して他人に甘えず

いつもニコニコ笑顔を振りまいてくれた



あなたはついに現実に打ち勝ち

新しい生活を手に入れようとしている



そんなあなたを見て

一人置いて行かれた気がして

門出を妬んでしまった自分

今までに味わった事の無い自己嫌悪を抱いて病んだ



あなたはそんな私ですら救おうとしてくれた

自分がとても恥ずかしくなった



あなたに報いる為に

私は変わります



現実に一歩踏み込んだよ

皆がずいぶん先に見える

今からでも追い付けるかな


変われると思う

あなたがくれた最後のプレゼント

ギュッと握り締めて



私はこれから現実と戦います



現実逃避は卒業です