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2章:傷跡
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家まで走って帰り、電気もつけずにベッドに飛び乗った。
信じていた美香から裏切られた…
愛されていると思ってた貴志から裏切られた…
私は声を押し殺して泣いた。
誰にも聞かれる事なんてないのに
泣き疲れたのか…そのまま眠りについていて、気がつくと外は夜中になっていた。
喉がカラカラ…
重たい瞼を一生懸命開け、リビングの電気をつけた。
家は無音で余計孤独を感じた。
テーブルの上には、いつもの様にお札とメモが置いてあった。
『これで夕飯食べなさい。
今日は遅くなります。ママ』
夕飯に一万なんて必要ないし。
“今日は”じゃなく“今日も”でしょ。
一応母親らしさ見せてるのかな?
ねぇママ…
私の事愛してる?
どうして産んだの?
誰からも必要とされてないよ…
誰からも愛されてないよ…
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