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27章:壊れる絆
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27章:壊れる絆
実家に帰ると決めたあたしはお店をやめた。
理由は『親が厳しいから』
大嘘。
きっと、店長にもしんや君にもバレていたと思う。
仕事に身が入らない。
当欠も多くなり、気がつけば
あたしはナンバー外…。
たかが男一人でこんなに壊れるなんておかしいよね?
でもねあたしは本気で初めて好きになった。
『ホストに本気になるから…』
分かってたし。だけどいつのまにか気持ちが止まらなくなってんだから仕方ないじゃん…
本気になっちゃったんだもん…
『ホスト相手に凹みすぎ!』
ホストだろうがなんだろうが大好きな人を失ったらそりゃ凹むし
『結局はホストだから。』
それで今までの全部を綺麗に忘れられて片付けれるならっていつも考える…
事情を詳しくしらない子は冗談まじりか本音まんまなのか分からないテンションが低いあたしに言うんだ。
『だから元気出しなよ』
そのたびに心では反発
してるけど実際は笑って
「ホス狂いだからね〜」と話しを流す
だって楽だから。
煩いよ、みんな。
なにも知らないくせに。
そんなあたしを、かなとえりは
哀しそうに見つめる。
あたしは、二人に頼る事からも
逃げていた。
頼れない。
しんじ君を思い出すと…
過呼吸でちゃってくるしいの。
安定剤を飲んだ次の日とか多く飲み過ぎた日はずっと不信感と孤独感が心にあるんだ。
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