8章:【濱田 愛香】〜転機 (2/7)

愛香『無理は承知です。でも……この機会逃したらこんなチャンス絶対にないんです…。
お願いします。』


営業前の静かな店内。
社長と店長を前に愛香は深く頭を下げた。


社長『気持ちは分かるが、姫香がいきなり居なくなったらこの店がどうなるかくらい分かるよな？
お前は【ＭＡＲＩＡ】のトップなんだぞ？』


愛香『罰金でも何でも罰はうけます。文句は絶対言いません。
でももう決めたんです。』

店長『しかしなぁ……。』


社長『お前は考えが甘過ぎる。罰金云々の問題じゃないんだよ。
いきなり今週いっぱいで辞めるなんて許せるわけないだろう!!!!』


愛香『………。』


店長『な？姫香。モデルの事務所の人に理由伝えて延期してもらえ。』


愛香『………。ｳﾙｾｪﾝﾀﾞﾖ…』


社長『何だって？』


愛香『おめぇらうるせぇんだよ愛香の未来潰す権利がおめぇらにあんのかよ!!!!
こんな店今すぐに辞めてやるよ』