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7章:川村佐智子:Ⅵ
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佐智子の身体は斎藤を受け入れる状態ではなかった。
シャワーを浴びたときの高揚感はまったく無くなっていた。
あの時、今にも溢れ出しそうに潤っていたというのに…。
身体が乾いていくのが自分でも判った。
それでも、斎藤は自分の唾液で佐智子の入り口を濡らし、入り込もうとしてくる。
「いっ、嫌!」
佐智子は逃れようとしたが、斎藤の力は思ったより強く、無理矢理にねじ込まれた。
そこに快楽は無かった。
ただ、後悔と嫌悪感だけが広がっていくだけだった。
事が済むと、斎藤は満足気な笑みを浮かべていた。
「気持ち良かったよ。川村さんも良かったでしょ?」
まるで佐智子を征服しかたかのような自慢気な問いかけだった。
佐智子は何も答えず、黙ったままバスルームへ向かった。
(全然違う…、やっぱりあの部屋じゃなきゃ…)
満たされない欲情は、その隙間をさらに大きくさせる。
これまで以上に、求める気持ちが強くなる。
『Pleasure Room』とユウイチを…。
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