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7章:カルテ (7/8)




想像以上の田中君の喜び様に何だかんだで安心した自分がいた




次に私の頭に浮かんだのはソープの方の残りわずかとなった予定していた出勤をどうしようかと言う事だった



お店にはきり良く年内一杯であがらせてもらう話を既に通していた



それに合わせて、地方住みなどで3ヵ月に1回ペースなどでしか来られない様なお客さんにも『最後に会いたいから来て』と営業をかけうまい具合に予定を詰めていた




その予定が台無しになってしまうのは残念だし相手に対しても心苦しかったが…



流石に妊娠が判明した今…期限の迫った借金があるわけでもないのに他の男に抱かれる気はいくら私でも起こらなかった





私は次の日店長に電話をかけ『おのおのの事情で退店の方を早めたい』と言う旨を伝えた




…この時…はっきりと正直に妊娠したからと言う事実を伝えていれば流石の店長も承諾してくれたのだとは思うが……当時の私は妙な所で意地を張っていたのかなんなのか……それを伝える事は敢えてしなかった





私の中で100%の自信で田中君との間に授かった子どもだと言う確信はあったのだが……



やはり仕事が仕事なだけに……例え同業者である店長にさえ『…本当にそいつの子どもなのか?』と口にはしないにしろ一瞬たりとも思われるのが嫌だったのだ





だがそれがいけなかった





私から話を受けた店長は


『はあ?話が違うだろ?家庭の事情だか何だかしらないけど…自分で最後に決めた出勤日位守ってもらわなきゃこまるよ!?…それにこんな時期に急に辞められたら店が困る事位リカならわかるだろ?……12月はピルで生理止めてまで出勤してくれるって子もいるんだぞ?』





…本当にその通りなのだ


今でこそこんな日本全体が不景気だとか言われているが……当時はまだまだ景気が良くただでさえ客入りが良いわりに女の子の在籍が少なかった私の店は…年末ともなるとどの子もお昼を食べる暇も無くなるのだ






『…なあリカ頼む…俺の顔にめんじて今月いっぱいは出てくれ』






『……わかりました…私の方こそワガママ言ってすいません…残り少ないですが引き続きよろしくお願いします』




こう行って私は電話を切って溜め息をついた





……まあ、散々お世話になった店だもんな…仕方ないか




そう呟きながら私は1年半くらい前…トワとのディズニーランドの翌日…初めてあの店に面接に訪れた時の事をぼんやり思い出していた




…ははは…正に全てが変わった日だったな



そう言えばスカウトの孝さんとはあれ以来会ってないけど元気でやっているのかな?




まあ私には金輪際関係の無い人だけども






『ごめんね〜悪いママで』



私はそう言いながらまだまだペッタンコのお腹を撫でた








今から思えば…後に起こる事態はこの子からの私に対する復讐だったのかもしれない





早い話天罰だ
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狂ってた… 後半 ©著者:弓

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