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2章:夢遊病
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エレベーターが開いた。
「いらっしゃいませ〜」
店内では爆音のトランスが流れている。それに負けないぐらいの大きな声の挨拶。
「新規4名」
ミホが言った。
内勤に身分証の提示を求められ、免許証を渡した。一人ずつ顔と免許証を見比べられる。
「では、ご案内します」
私達は客になった。
薄暗過ぎる店内にはシャンデリアが鈍く輝いていた。金髪のスーツを着た男の子達がお店の中を忙しそうに走り回っている。
席へと案内される途中、視界に入ってくる他のお客様達は
笑顔の子、スネてる子、照れてる子、甘えている子…みんな素直な女の子の顔をしていた。
スーツを着た男の子と卓に置かれたシャンパンが女の子達をお姫様に変えた。
外部から遮断されたその空間は非現実的で独特の雰囲気を持ち、危険な香りを発しながらも私を高揚させた。
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ジルコニアの輝き ©著者:バニラ
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