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2章:プラチナ
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それからの毎日は本当にトワ一色に変化した
それまでの自分の感覚何て物はすっかり忘れてしまう位私はトワにはまってしまった
むしろ今まではトワがいないのによく生きて来れたなと疑問に思うくらいだった…
トワは本当にマメに連絡をくれた
電話は最低でも1日3回
メールに関してはチャット状態だった
「気使うからお願いだからやめて〜」と私が必死に説得するまでは…毎朝前日に聞いた私のその日の起床時間にご丁寧にモーニングコールまでくれた
当時はそんな事意識もしなかったが…今から考えてみて…私だけならまだしも当然その頃他のお客さんにも同じ事をしていたのかと思うと本当にトワは頑張っていたんだと改めて感心してしまう
しかもこの連絡頻度は…後に私が風俗に落ちてからのいわゆる『育て』期間が終了してからもずっと続いたのだ…
あの頃を振り返ってみて…特に彼氏も好きな人も…将来のこれと言った夢も無く…ただ淡々と平凡な毎日を過ごしていた私がトワにはまってしまったのは極めて仕方の無い事だったのかもしれない
それまで自分とは縁が無いと思っていたあんな華やかな男の子と毎日連絡を取れる状況に陥ったのなら…………彼に依存しないでいる方が逆に無理だと思う
…しかし私達はあくまでホストと客の関係で…それ故この幸せにはお金が絡んでるわけで…… つまりいわゆるこう言うのは世に言う色恋と呼ばれるものなのか?
その頃舞い上がりながらもそう言う意識は常にどこかにあった
しかし…そんなめんどくさい事どうでも良くなる位の魅力がトワにはあったのだ
誰にでも明るく気さくに振る舞うトワは…自分のお客さんだけでなくヘルプの席でも大人気だった
トワがいるだけでその場の雰囲気がパッと明るくなる様な…正に太陽の様な存在だった
トワの目のサイズはさほど大きくも無いのだが…それに比べやたらと黒目が人より大きく印象的で…一見黒目しか無いような顔に見える瞬間がたまにあった
そんな…柴犬の様な瞳でオネダリされたら誰だって嫌とは言えなくなってしまう
よくホストの営業タイプを…ニャンニャン系だとかオラオラ系だとかに分類する場合があるが…
ジャンルで言うとトワの場合は一見最もかけ離れてそうだが…ある意味究極のオラオラ営業だったのかもしれない
もちろん…これは彼の持ち前の甘いルックスが前提にあったからこその話だが…それだけじゃなくあの営業方法は本当に頭が良くなきゃ出来なかったと思う
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狂ってた… 前半 ©著者:弓
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