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8章:経験
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家に帰り、前に海人さんから名刺を貰ったのを思い出した。
名刺ケースを漁ると
一枚だけ固いプラスチックの名刺があって
それが海人さんのものだった。
私はもう一度お礼をしようとメールした。
すぐ返信がきた。
「番号送って」
私は自分の番号を送った。
するとすぐに電話がきた。
海人「あのさぁ、奢るからちょっと来ない?」
瑠羽「え?」
海人「お前の元担当と代表が謝罪に来てて、お前いないと顔たたないんだ」
瑠羽「えっ?すぐ、向かいますね。おごらなくて大丈夫ですから」
「うちの客になる」と宣言しといて私がいなかったら、海人さんは「さっき一緒にいた客も呼べないのかよ」っていう目で見られる。
恩人に恥をかかせる訳には行かない。
そう思って海人さんの店へ向かった。
店に着くと海人さんが迎えに来てくれた。
中に入ると義則が見えた
私は座ってすぐに
「ドンペリ」と頼んだ
お金は6月の稼ぎが余ってた。
海人さんが「無理しなくて大丈夫だから」
と囁いたけど
笑顔で返した。
姫様から一言と言われて「悪夢は終わりました」
と笑ったら海人さんも笑った。
そこからはしばらく平穏な日々が続いた。
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MISS ©著者:如月 瑠羽
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