新藤耕一郎(45)
10年以上海外勤務
その間妻の慶子は日本の自宅で僕の母と生活してくれている。
妻の慶子との初対面で
この子と家庭を築くだろう、と思って必死にアタックして、その通りになった。
妻はとてもおっとりしていて、料理上手で母ともうまくやってくれていた。
結婚10年目あたりで海外支社の支社長に抜擢された。
30代半ばでの抜擢は新聞にも掲載され、会社でも大々的に祝われた。
僕たち夫婦には子供がいなかったから10年目を迎える時に母と同居となったのは、慶子が快諾してくれたから。
そこからの話。