「おい、この野郎!キサマの脚の弾痕は明日からでも隠せるけどよぉ、タケの顔の傷は死ぬまでお姉ちゃんたちに怖がられるんだぞ! こぉんな色男の顔やりやがって、脚だけじゃ釣り合い取れねえよな〜おお?ごらぁ
次はどこ弾いたろか?!おお?!!」 「ぐわぁぁ勘弁してくれちょっと待ってくれ!もう撃たねえでくれ!たのむ! このとおりだ!!このとおりだよ…いってぇぇ〜 !もおぜってえに手え出したりしませんから…。すみません、すみません … うぐわぁぁ ! いってえよぉぉ 」ふと我に返るとタケがマサルに抱きついていた。「兄ィもぉいいよ、やべえよ!もぉ充分だよ!早くズラからねぇと…」マサルはおもむろにズボンのチャックを下ろすと、半立ちになった男性器を取り出し、のたうちまわる男の顔にションベンをかけていた。さっきたらふく飲んだ水割りの匂いが立ち込めた。「んぐゎ!んご…んぐわ… 」「俺は二代目○○組 ○○会の
だ!てめえら腐った代紋ぶらさげて、この街で生きていけると思うなよ!」どこかのヤクザ映画で聞いた実に安っぽいセリフだった。新宿の駅で生まれ歌舞伎町という街に住み着いて25年目の秋だった。マサルはまだ生きていた。


