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838章:涼の周辺3・杉浦家 (1/1)

838章:涼の周辺3・杉浦家

(チョッ、ちょっとォ!!)

帰国したばかりを装う為、わざわざ成田から杉浦家の車に送られて当家に到着した涼は面食らった。

「お迎え、有り難うございます………ただいま帰りました。」 

旧家のお嬢様らしい言葉は、涼にとっては不自由ではない。

(男の人ォ、ばっかじゃなァいィ!!)

代々、某宮家の御殿医を勤めた、という杉浦家は、当主の幹雄をはじめ、弟の槙雄、その長男の幸雄・次男の嘉雄と、4人の男であった。

(まっ、いいけどォ??)

まだ警察学校の学生だった、一番最初の任務は、男装した上、全寮制の男子高に潜入した事を思う。

(当主の幹雄さんゥ、記憶障害ィ??)

敷地も、都内では信じられない程の広さの屋敷に、一人住んでいた幹雄は、数年前より記憶障害が出始めた70歳の老人だった。

(………でェ、弟でェ、秘書でもあるゥ、槙雄さんゥ、幸雄くんゥ、嘉雄くんゥ、とォ??)

屋敷をはじめ、杉浦家の資産管理が危うくなった為、20も年の離れた弟の槙雄が、屋敷に二人の息子を伴って住み着いたらしい。

(………幸雄くんゥ??嘉雄くんゥ??)

《さん》

をつけようとした涼は、二人が自身より年上に思えずに、

 《くん》

にしたのだが、二人は実際、19歳と18歳だった。

(設定ィ、当主幹雄さんゥ、のォ、留学帰りの娘ェ??)

記憶障害の幹雄に、涼の正体を知る弟の槙雄が、本当に思い込ませており、幸雄と嘉雄もその通りに思っている、という。

(………ってェ、槙雄さんゥ、涼が妹ォ、幸雄くんゥ、嘉雄くんゥ、涼がァ………叔母さんゥッ!!)

年下といえ、殆ど歳の変わらない二人であり、二十歳の涼は、何か腹立たしかった。

(このお家ィ、誰かの奥様かァ、女の子のお手伝いさんくらいィ??)

涼が事前に聞いていたのは、当主幹雄が記憶障害である事と、協力者が槙雄、という事だけである。

…………………………

(やだァ??)

妻に先立たれている当主の幹雄は、長年、留学していた一人娘が帰って来た、と思い、歓迎してくれていた。

(今度涼ゥ、杏梨お嬢様かァ??)

実際、幹雄が記憶障害になるきっかけで、歳をとってからの一人娘である杏梨は留学先で失踪している。

(幸雄くんゥ??嘉雄くんゥ??)

何も知らない槙雄の息子二人も、喜んでくれているようだった。

(なんかァ………ねェ??)

二十歳の叔母の杏梨と思い込んでいる二人の歓迎は、意味合いが違っている。
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桃色少年悦楽の午後 ©著者:Pink Pussy

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