(ウゥッ!!)

《過去の性犯罪と今後の捜査》

のレポートが、まだ終える事の出来てない涼は、個室に戻ると、それに取り組まねばならなかった。

(もうゥ!!ヤァァァッ!!)

前回のペナルティのレポートであり、捜査中を口実に、

《前送り》

にしたのは、涼自身である。

(ンゥ??)

最近は、目に入るだけで頭痛がする机のパソコンと資料の間に、真新しい書類がおいてあった。

(連続誘拐ィ??)

書類の表題に、涼はグレーのタイトスカートスーツの、上着を大きく持ち上げている乳房の下で、腕組みしてしまう。

(新美班ゥ、性犯罪捜査専門のハズゥ??)

例の、

《過去の性犯罪と今後の捜査》

のレポートも気にかかる涼は、書類を前に、癖で携帯メールをチェックしていた。

(ンゥ??新美さんゥ??)

新美からのメールが入っており、一刻も早く、書類に目を通し、新しい任務に、とある。

(連続誘拐ィ??………誘拐されたのォ、美人お嬢様ばっかでェ??)

身代金が指定の方法で、犯人が確認出来るまで、誘拐された娘は犯され続ける、よって、新美班の担当になった、とつけ加えられていた。

(やだァ!!確かにィ、誘拐っていうよりィ、性犯罪ィ!!)

不謹慎だが、涼は一計を思いつき、新美にメールを返信する。

(《新美さんへ
直ちに、承知致しました。しかし、件のレポート、気にかかってしまい、捜査に支障をきたすと愚考しますので、本件の後………》ってェ!!)

渋られるだろうが、一方では、効率を重視する新美が、了解してくれる事は明らかだった。

…………………………

(ナッ、なァにィ………お金よりィ、気に入った娘ォ、犯《し》ちゃうのが目的ィ??)

案の定、新美は渋ったが折れてくれ、涼はその書類、

《連続誘拐》

に集中出来ている。

(誘拐されちゃった娘たちィ、その日の内にィ??)

二人の犯人によって十数回に渉って犯された上、その犯されている姿を撮影されていた。

(その為ェ、公に出来なくってェ??)

その写真を親に送りつけ、身代金を出さなかったり、警察に通報すれば、世間にばらまく、と脅迫する最悪な誘拐である。

(ッ!!ひッどォォォい!!)

親元に送りつけられた娘の写真を見た涼は清楚な美貌を顰めた。

(何れもォ、二十歳前ぐらいの娘ォ!!)

ベッドに縛られている娘達は、全裸だったり、一部に衣服があったりするが、犯している男は覆面している。