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9章:初指名
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みなみの顔最初見れなかったな…
ホストのためにいきなりソープで働きだすとかあり得ないって気持ちと羨ましいっていう気持ちがあった。
私にはそんな度胸ない。
みなみは可愛いし
たける『はる?どうした?さっきから怖い顔して。』
気付かれた。
たけるくんは何でもみてるんだね。
はる『たけるくんはお金持ってる女の子好き?』
何いきなり聞いてるんだろ…
最悪……
でもお金なんて関係無いよって行ってほしかったのかもしれない。
だってお金なんて私は無いんだよ?
なのに何でそんなにたけるくんは優しいの?
たける『いきなりどうしたの?』
たけるくんは笑いながら言った。
はる『いや、なんでもない。』
たける『そりゃ大好きだよ。お金。お金が無きゃ生活していけないからね!でもお金持ってるから好きとか嫌いとか差別するとかは無いかな。…こんな感じでいい?』
たけるくんはみんなに見えない角度で顔を近づけてきた。
どきっ
お店の中なのに。
隣にみなみくん達いるのに。
向こうの席にはたけるくん指名のお客さんがいるのに。
二人の世界だった。
音楽も何も聞こえなかった。
誰にも見えないように
そっとキスしちゃった。
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