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21章:恋病
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営業時間が終わり、クラブのホステスたちを全員帰した後、菜々は後片付けをしながら酒井を待つ。
時には、後片付けが終わるのを酒井が待つ。
それが二人の日課だった。
この日、菜々を迎えに来た酒井は、荷物を抱えて車を降りた。
カウンター用の椅子が一つ足らなかったので、注文していたのだ。
酒井がドアを開けると、ピアノの音が聞こえた。
以前にもここで聞いた、切なく美しいあの音色だ。
酒井は少し戸惑ったが、今日は誰かに見られたとしても
椅子を運ぶという言い訳がある。
酒井は中に入った。
閉めきった店内は少し蒸し暑く、まだホステスたちの香水の残り香が漂っている。
カウンターの上にはタオルが敷いてあり、その上には濡れた灰皿が並べられていた。
そして、酒井は椅子を抱えたまま、息を飲んだ。
切なく、夢の様なメロディーを弾いている女に、思わず見惚れてしまったからだ。
ピアノに隠れてしまいそうな小柄な身体に、白く小さな手。
子供の頃から、たった一人で辛い経験に耐えてきたその女のまつ毛は、いつも伏せられている。
…菜々さん……
独り言の様な酒井の声に、菜々はピアノを弾く手を止めて立ち上がった。
「酒井さん…。気が付きませんでした…」
菜々の声は相変わらずか細くて、酒井の胸に突き刺さる。
酒井は心の中で呟いた。
…貴女だったのですか……
どこかで事故でもあったのだろう。
遠くから、サイレンの音が聞こえた…
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